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【海水魚飼育】初心者必見!マリンアクアリウムの始め方ガイド

海水魚を飼育してみたいけど何が必要なのか、どうやって始めればいいのか、どのように飼育するのか、アクアリウムをやったことが無い方にはわからないことだらけです。

この記事ではマリンアクアリウム(海水魚飼育)初心者の方が0から始めることを想定し、マリンアクアリウムの基礎から機材の選び方、水槽の設置まで実際に水槽を立ち上げた例を交えながら詳しく解説していきます。

この記事の目次

そもそもマリンアクアリウムとは?

マリンアクアリウムとは、文字通り海水で飼育を行うアクアリウムのことです。

淡水で行う一般的なアクアリウムとは、飼育できる生物の違いなど様々な違いがあります。

今回この記事で実際に設置する水槽は、海水魚を飼育するマリンアクアリウムです。

淡水アクアリウムとマリンアクアリウムの違いについては以下の記事で解説しています。

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マリンアクアリウムで飼育する生物

マリンアクアリウムで飼育できる生物は多種多様ですが、実際に飼育されるメインとなる生物は、カクレクマノミやナンヨウハギといった海水魚で、場合によってはサンゴを一緒に飼育します。

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また、海水魚だけで飼育するのか、サンゴも飼育するのかによって飼育方法や必要となる機材が大きく変わってくるので、自分がどういった飼育をしたいのか(飼育コンセプト)をあらかじめ決めておくと良いでしょう。

 

今回この記事で実際に立ち上げる水槽は、「小型の海水魚の飼育」というコンセプトです。また、後々サンゴを追加することができるような機材・飼育システムを採用しているので汎用性の高いシステムとなっています。

アクアリウムを始めたばかりの方は飼育コンセプトを決めにくいと思いますが、幅広い飼育に対応する事ができるのでこういった今回設置する水槽のような汎用性の高いシステムを採用することをおすすめします。

以下は「海水魚を中心に楽しむ飼育」「サンゴを中心に楽しむ水槽」というコンセプトの飼育方法やメリットデメリットなどのまとめです。

特に初心者の方は見ておくことをおすすめします。

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今回設置する水槽のテーマ

前述した通り、今回設置する水槽のテーマは「小型の海水魚の飼育」です。

ここでは「小型の海水魚」を、~8cm程度の大きさの、比較的小型の海水魚とします。

マリンアクアリウムで人気のカクレクマノミナンヨウハギ幼魚、小型ヤッコやスズメダイなどが当てはまります。

そこまで大きくならない種がメインですので、水槽サイズは最低30cm程度の水槽でも飼育できますが、安定性や機材の汎用性などを考え今回は60cm水槽での飼育をします。

 

以下の水槽の選び方という記事でも解説していますが、初心者の方は小さな水槽から始めがちです。

確かに小さい水槽は手軽に始められ、一見初心者向きに思えますが、あまりに小さい水槽は水質の変化が激しく、逆に手間がかかってしまいます。

60cm規格水槽(60cm*30cm*36cm)は水量も60L弱とそこそこある為水質が安定しやすく、また最も流通している水槽サイズなので周辺機器も充実しており、初心者の方は60cm規格水槽で始める事をおすすめしています。

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飼育する生体

今回飼育する生体は、映画「ファインディング・ニモ」、「ファインディング・ドリー」でおなじみのカクレクマノミナンヨウハギを選択しました。

海水魚の飼育が初めての方の中にはこれらの生体が飼育したくて始めようと思っている方も多いのではないでしょうか?

カクレクマノミ

カクレクマノミ icon (画像クリックでcharm販売ページへ)

ディズニー映画で主役として登場して以来、「ニモ」の愛称で親しまれ、マリンアクアリウムでも大人気の海水魚です。飼育も非常に容易で初心者向けといえます。

カクレクマノミの詳しい生態や飼育方法については以下の記事で詳しく解説しています。

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ナンヨウハギ

ナンヨウハギ (画像クリックでcharm販売ページへ)

ナンヨウハギも映画の登場キャラクターとして人気の海水魚です。

飼育は容易な部類ですが、カクレクマノミに比べると若干気を遣う部分が多いです。

飼育のコツなどナンヨウハギについては以下の記事で詳しく解説しています。

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この2種は海水魚の中でも比較的飼育が容易な種類ですので、初心者の方でもそこまで苦戦することなく飼育ができると思います。

この2種以外の飼育初心者の方におすすめな海水魚については以下の記事で紹介していますので何を飼育したいか迷っている初心者の方はぜひ一度目を通しておくといいでしょう。

飼育初心者におすすめ・人気の海水魚10選
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海水魚飼育に必要な用品

さて、飼育コンセプトと飼育する生体が決まったところで、用品の選定をしていきます。

一般に海水魚を飼育する際に必要となる用品やその選び方については以下の記事で詳しくまとめてありますので、特に初心者の方はよく読んでおくことをおすすめします。

海水魚飼育に必要な用品まとめ
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以下は今回水槽を立ち上げるにあたって実際に使用する用品です。

水槽|アクロ60

ガラス水槽

アクロ 60N

アクロ

参考価格:¥-

charm:¥4,480amazon:¥4,620

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

趣味のアクアリウムでは最も一般的なサイズの水槽である60cm規格水槽(60cm*30cm*36cm)を使用します。

60cm規格水槽は各メーカーから発売されていますので予算に応じた価格・質の水槽を選びましょう。

今回は背面がすりガラス風の加工をされた少し変わった水槽を使用しますが、サイズなどは一般に流通する60cm規格水槽と全く同じです。

水槽用のマットも付属しているので別途用意する必要はありません。

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水槽台|ニッソー スチールキャビネット

スチール製水槽台

組立スチールキャビネット600

ニッソー

参考価格:¥6,480

charm:¥2,510amazon:¥2,580

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

今回使用する水槽台はコスパに優れたスチール製の水槽台です。

扉など無いシンプルなタイプですが、今回は外部フィルターなどを使用せず、特に隠す必要があるものが無いのでこれで十分でしょう。

デザイン性を気にする方は、値段は上がりますが木製キャビネットタイプの水槽台がおすすめです。

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ろ過装置(フィルター)|海道河童(大)

プロテインスキマー海道河童

海道河童 大

カミハタ

参考価格:¥8,400

charm:¥4,220amazon:¥4,350

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

アクアリウムをする上でろ過装置は必ず必要となる重要なものです。

今回使用するろ過装置は外掛式フィルターにマリンアクアリウムでは極めて有用なろ過装置である「プロテインスキマー」が組み合わさった万能フィルターの海道河童です。

価格の割に性能が優れていて、小型水槽ならこれ1台で海水魚飼育からサンゴ飼育までできるコスパに優れた優等生です。

今回は海水魚のみの飼育ですが、後々サンゴを飼育する場合にもそのまま対応できる汎用性の高さがあります。

今回はこのフィルターとライブロックライブサンドを併用し、海水魚もサンゴも飼育できるシステムである「ベルリンシステム」というシステムで水槽を動かしていきます。

ベルリンシステムや海水水槽でのろ過方法については以下の記事で詳しく説明していますので特に飼育初心者の方は読んでおくことを推奨します。

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照明|AI Prime

AIPRIME

Prime HD

AI

参考価格:¥-

charm:¥39,980amazon:¥41,000

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

照明は最新のシステムLEDを使用します。スマホ操作でタイマーや明るさなどを設定できる優れものです。

海水魚の飼育にここまで高価で性能の高い照明は必要ありませんが、後々サンゴを飼育する事を考えて選択しました。

サンゴを飼育しない場合は観賞用の明るさがあればよいので数千円のライトでも十分飼育が可能です。

照明の選び方やおすすめの照明については以下の記事で詳しく解説をしています。

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人工海水|コーラルプロソルト

人工海水コーラルプロソルト

コーラルプロソルト 210リットル

レッドシー

参考価格:¥6,264

charm:¥3,888amazon:¥3,888

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

人工海水は筆者が普段使用しているこちらのコーラルプロソルトを使用します。

このコーラルプロソルトは特にサンゴ飼育で評価の高い人工海水です。

もちろん海水魚飼育にも使用できますが、海水魚だけの飼育でしたら同じレッドシー社のもう少し値段の安いレッドシーソルトで十分だと思いますのでサンゴを飼育する予定のない方にはそちらがおすすめです。

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ライブロック/ライブサンド

ライブサンド

ばくとサンド パウダー 9リットル

charm

参考価格:¥-

charm:¥4,950amazon:¥5,080

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

ベルリンシステムの第二のフィルターと言ってもいいライブロックライブサンドはこのシステムでは必須です。

簡単に説明するとライブロックとは、多くのろ過バクテリアが住み着いている天然の岩のことで、この岩を水槽内に入れることで自然の海の環境をそのまま水槽内に再現するイメージで、ろ過の補助や自然の海の景観の再現など、ライブロックを入れることによりとても多くのメリットがあります。

 

また、ライブサンドとは、こちらも多くのバクテリアが住み着いた砂のことで、水槽の立ち上げを極めて早くする事ができます。

これらのバクテリア付きの素材を使用することで立ち上げを簡単、迅速に行うことができ、かつその後も長期に渡って安定した飼育を行うことが出来ます。

 

ライブロック、ライブサンドはどちらも生きたバクテリアが付着しているものなので、生き物と同じだと考えて扱いましょう。

通販での購入なら水槽立ち上げ当日に届くように手配し、ショップでの購入でも立ち上げ当日に買いに行くようにします。

 

今回、ライブサンドはチャームのばくとサンドというものを使用します。安くて新鮮な、初心者におすすめのライブサンドです。

ライブロックは出来る限り実際にショップに行って買うことをおすすめします。

ライブロック、ライブサンドについて詳しくは以下の記事で解説していますので、ライブロック、ライブサンドって何だろうという方は是非読んでおく事をおすすめします。

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水槽の立ち上げ(1.初期セットアップ)

飼育コンセプトを決め、その飼育に必要な用品も揃えたらいよいよ水槽の立ち上げ(設置)をしていきましょう。

なお、この工程での立ち上げとは、水槽設置から海水を張り、ろ過装置を動かしシステムを動かし始めるまでを言います。

生体の導入はこの立ち上げが完了した数日~数週間後となりますので、水槽の立ち上げをする日に生体を購入したり、あるいは生体を購入して急場で水槽の立ち上げをするという事の無いようにしましょう。

立ち上げ開始から終わりまで2~3時間程度はかかりますので、まとまった時間が取れるときに行いましょう。

【1-1】水槽を洗う

洗われている水槽

買ったばかりの水槽には汚れが付着している場合があるので、これを水洗いで落とします。

洗剤などの化学物質が少しでも残っていると生体に影響があるため、洗剤は使用せず、水で洗ってください。

そこまで神経質になる必要はなく、流水(シャワーなど)で軽く洗い流す程度で問題ありません。

【1-2】水槽台をセットする

水槽台

水槽は砂や水をいっぱいに入れるので、思っているよりもずっと重くなります。ですので水槽を置く台は水槽専用のものを使用してください。

水槽を置く場所で気をつけるべきなのは、

1.水平な場所か
2.直射日光が当たらないか

この2点は特に重要です。1は言わずもがな、2は意外に気にしない人も多いのでは?

直射日光が水槽に当たると、よくないコケが発生したり、夏場の水温上昇が凄かったりしますので、できる限り避けてください。

窓際であっても遮光カーテンなどで日光を遮れるのでしたら問題ありません。また、

3.コンセントが近くにあるか
4.水道が近くにあるか
5.鑑賞しやすい位置にあるか

なども考慮すべき点ではあります。

【1-3】水槽用のマットを敷く

水槽用マット

水槽を直接水槽台に置くと、水槽底面が割れてしまう恐れがあるので必ずマットを敷きます。

水槽専用のものが売られていますが、ホームセンターで売られているウレタンマットなどでも問題ありません。

今回は水槽に付属していた、水槽底面に接着するタイプのマットを使用しました。

【1-4】水槽を設置する

水槽と水槽台

マットの上にずれないように水槽を設置します。

水槽にバックスクリーンを張る場合は設置前に貼っておくと楽です。

今回は背面サンドブラストガラス仕様の水槽を使用しましたので、バックスクリーンを貼る工程は省略します。

【1-5】海水を用意する

海水の作り方

事前に海水をつくっておきます。

立ち上げ時の今回は約60リットルの海水が必要となりますので、大き目のバケツを用意しておくといいでしょう。

バケツに水道水を溜め、カルキ抜きを入れ、人工海水の元を規定量(人工海水の銘柄によって違います)入れます。

手で適当にかき混ぜ、塩の粒が触れなくなる程度になったら、エアレーションと、時期によってはヒーターを入れ温度を合わせます。

エアレーションをする事で酸素を多く溶かし、塩もよく溶け、すぐに透明になります。

海水が透明になったらすぐ使用しても構いませんが、エアレーションはできれば1時間以上するのが望ましいです。

温度が合わさったら比重計を使い比重を測定します。

一般に、海水魚を飼育する場合の温度は25℃前後、比重は1.023前後が良いとされています。

【1-6】水槽に砂を入れる

水槽とライブサンド

今回はベルリンシステムでの飼育ですので、砂はライブサンドを使用します。だいたい3~5cmくらいの厚さで敷くといいでしょう。

これ以上薄いとろ過作用に期待できなくなり、厚すぎると病気の発生源となるなど様々なリスクがあります。

手で適当に均して平らにします。また、指で適当に砂を刺して内部の空気を抜きます。

ライブサンドの気泡

砂の内部の気泡がほとんど無くなるくらい指や割り箸などで刺して気泡を抜きます。

このとき砂が浸るくらいまで海水を張っておくと気泡が抜けたかどうかがわかりやすいです。

【1-7】ヒーター(クーラー)を入れる

水槽とヒーター

冬場(夏場)は海水の温度を適温に保つために、ヒーター(クーラー)を設置する必要があります。

ヒーターの場合は水槽の奥の方の目立たないところに設置しましょう。

クーラーは基本的にフィルターなどに連結して接続します。

飼育する海水魚によって適温は若干異なりますが、多くの場合24~26℃でしたら問題なく飼育ができますので、このくらいの温度になるようヒーターもしくはクーラーを使用して調節します。

【1-8】海水を入れる

水換え

水換え

先ほど用意しておいた海水を入れていきます。

激しく注水して砂が舞うとなかなか濁りが取れなくなるのでゆっくりと注いでください。

砂の上にビニール袋などを敷いて注水するのがオススメです。

この後ライブロックを入れるのでだいたい水槽の7~8割程度まで海水を入れます。

【1-9】ライブロックを入れる

ライブロックの石灰藻

ライブロックで濁った水槽

購入しておいたライブロックを入れます。

先ほどの注水で多少は水槽内が濁って見えにくいと思いますのでここでは仮置きしておくだけでも問題ありません。

濁りが取れたら改めてライブロックをレイアウトします。

ライブロックはできる限り砂との接触面積が小さくなるように置くといいです。

コツとしては、小さめのライブロックを下駄にして、大き目のライブロックを砂との間に空間ができるようにレイアウトすると水通りの良いレイアウトになりやすいです。

また、ここで足りない分の海水を補充しておきましょう。あまりギリギリまで入れすぎると地震が怖いので入れすぎには注意です。

【1-10】器具を設置する

海道河童

海道河童とAIPRIME

ろ過装置、照明を設置します。

各装置の設置方法はそれぞれの取扱説明書に従って設置を行ってください。

【1-11】ろ過装置を動かす

海道河童のスタートには呼び水が必要になりますのでコップなどでろ過装置内に海水を入れます。

電源を入れ、水が回り始めたら付属のエアーポンプをセットしてプロテインスキマーも動かし始めます。

【1-12】ろ過バクテリアを入れる

バイオダイジェスト

立ち上げの補助としてろ過バクテリアを入れます。

ライブロックやライブサンドにバクテリアは十分に付着しているので必ず入れる必要はありません。おまじない程度に考えましょう。

【1-13】照明を点ける

濁った水槽

まだ魚やサンゴを入れてはいませんが、ライブロックは文字通り生きている岩ですので、様々な生物が付着しています。

中には光を必要とする生物もいますので、それらを維持するためにも照明は点けましょう。だいたい6~10時間くらいが一般的な点灯時間です。

【1-14】立ち上げの完了

ライブロックのレイアウト

よほど酷いライブロックを使用したりしていなければ数時間後には水は透き通ってくるでしょう。

これにてマリンアクアリウムの初期セットアップは完了です。

ライブサンド、ライブロックを使用していますので、丈夫な生体ならその日のうちに入れることも可能ではありますが、数日から数週間この状態で放置し、ろ過バクテリアが馴染むのを待つのが無難です。

 

ライブロックの状態が悪いと濁りが取れない場合や異臭がする場合があります。

このような場合は原因となっている異臭のするライブロックを取り出し、水槽内の海水を8割程度交換して様子を見ます。

その後問題なく海水が透明になれば問題ありません。

水槽の立ち上げ(2.パイロットフィッシュの導入)

水槽の設置と初期セットアップを終え、数日~数週間程度が経ち、ある程度水槽内の環境が整ってきました。

メインの生体(今回ならカクレクマノミとナンヨウハギ)をすぐに入れたいところですが、これらの生体を導入する前にパイロットフィッシュの導入を考えます。

パイロットフィッシュとは?

新規に立ち上げた水槽では通常、ろ過バクテリアが十分に定着しておらず、ろ過サイクルが十分に機能していないことがほとんどです。

このような環境の水槽に魚を一気にたくさん入れてしまうと、ろ過が間に合わず、生体に有害なアンモニア等が分解されず、魚にとっては非常に過酷な環境となってしまいます。

最悪の場合魚がその水質に耐え切れず死んでしまい、その死骸からまたアンモニアが発生し・・・という悪循環のループに陥ってしまう事もあります。

このようなろ過が十分に機能していない新しい水槽に、はじめにテスト的に入れる生体をパイロットフィッシュといいます。

通常、パイロットフィッシュは安くて丈夫な種類の生体を、1匹もしくは数匹程度導入します。パイロットフィッシュの役割は以下の通りです。

 

1. 魚が住める環境になっているかどうかを確かめる
何か水質的にトラブルが起きていないかを知ることができます。

2. ろ過バクテリアを繁殖させる
パイロットフィッシュが餌を食べ、糞をする事で、その糞を餌にろ過バクテリアが繁殖し、水槽内のろ過サイクルが熟成されていきます。

 

パイロットフィッシュは安い生体を・・・というのは、1の理由からですね。

パイロットフィッシュは水質の毒見のような役割なのではじめから高価な生体を入れるのはリスクが高い・・・という事です。

もちろん安かろうが高かろうが同じひとつの命ですので安いから死んでしまっても構わないということではないんですけどね・・・。

 

パイロットフィッシュに丈夫な生体を・・・というのは、2の理由からです。

立ち上げたばかりの水槽ではまだろ過サイクルが十分に働いておらず、魚にとっては厳しい環境になってしまいがちですので、その環境に耐え得る、できる限り丈夫な魚がパイロットフィッシュとしては望ましいという事です。

マリンアクアリウムにおけるパイロットフィッシュの必要性

マリンアクアリウムが淡水アクアリウムよりも難しいと言われる原因のひとつが、水槽立ち上げ時の水作りの難しさだとされています。

というのも、海水はアルカリ性なので、魚にとって非常に危険であるアンモニアが水に溶け込みやすかったり、ろ過バクテリアが必要とする酸素が海水には溶け込みにくかったり、「海水」であることに由来する原因がほとんどなのでこれは避けようがありません。

このような理由から、マリンアクアリウムでは特にパイロットフィッシュを使っての水槽の立ち上げが推奨される事が多いです。

はじめの水作りが大切なので、パイロットフィッシュを使ってじっくり立ち上げましょう・・・ということですね。

 

ですが、筆者の意見としてはマリンアクアリウムにおいてパイロットフィッシュは不要ではないかという考えです。

むしろ、マリンアクアリウムだからこそパイロットフィッシュは不要だと考えています。

というのも、ここ最近の海水魚ブームによって、通販などでも簡単に新鮮なライブロックやライブサンド、果ては天然海水までも手に入れることができる状況になっています。

これらは文字通り、天然のものを、そのまま入手できる訳ですので、つまり極端に言ってしまえば、天然の環境をそのまま立ち上げ時に再現できるということです。

これはもうパイロットフィッシュ云々の話をするまでも無く、「立ち上げ時に既に水槽が立ち上がっている」状態であると言ってもいいでしょう。

よってこれらの天然の素材を使って立ち上げた水槽ではパイロットフィッシュは不要、というのが筆者の考えです。

パイロット”ヤドカリ”の導入

パイロットフィッシュが不要とは言っても、やはり立ち上げたばかりの、生体が何も入っていない水槽にいきなり魚を入れるのには若干の抵抗を感じるのも確かです。

なので、筆者は水槽立ち上げ時にはパイロットフィッシュではなくパイロットヤドカリやパイロット貝を導入する事があります。

パイロットヤドカリを導入する理由としては、

1. 安くて丈夫
なんといっても安くて丈夫ですのでパイロット生体としては適任です。ただしヤドカリは水質悪化に対しては強いですが、急な水質変化には弱いので水合わせはできる限り慎重に!

2. 優秀なコケ取り要因として立ち上げ初期に重宝する
ヤドカリは雑食性で、魚の残り餌やライブロックのコケをよく食べますので、立ち上げ初期のお掃除生体としてとても優秀です。

3. 後から困る事が無い
海水魚飼育でよくある失敗例として、パイロットフィッシュとして安くて丈夫なスズメダイを入れたはいいが、後々凶暴になってしまい、ほかの海水魚とケンカをして困ってしまう、ということがあります。しかしヤドカリなら魚とケンカする事は無く、ヤドカリがいる事で困る事はほとんどないと思います。

 

上記はヤドカリについてですが、これは多くの巻貝などでも同じことが言えます。

これらの理由から立ち上げ時のパイロット生体としてヤドカリや巻貝を入れることをオススメしています。

パイロット生体不要派の筆者としてはヤドカリや貝類でさえ立ち上げの補助生体としては不要だと思いますが、どうせコケ取りとして後々入れる生体ですので、入れるなら魚より前に入れてしまってパイロット生体代わりにしようという考えです。

今回導入するパイロット”ヤドカリ”と”巻貝”

今回はヤドカリを「アカツメサンゴヤドカリ」「スベスベサンゴヤドカリ」の2種、貝類を「マガキ貝」「ターボスネール」を選んで導入しました。

【2-1】パイロット生体の水合わせ

水合わせ中の生体

ヤドカリ、巻貝も生体ですので水合わせを行います。

水合わせの詳しいやり方については海水魚の水合わせと併せて後述します。

特にヤドカリは丈夫な生体ですが、急激な水質の変化には弱いのでじっくりと時間を掛けて水合わせを行います。

【2-2】パイロット生体の導入

アカツメサンゴヤドカリ

水合わせを行ったら導入しましょう。問題が無ければすぐに動き回ってライブロックなどの掃除をし始めます。

このまま数日、パイロット生体を飼育してみて問題無さそうならいよいよ本命の生体の導入をします。

水槽の立ち上げ(3.生体の導入)

パイロット生体を導入し、水槽の立ち上がりが確認できたところでいよいよ本命の海水魚の導入をしていきましょう。

【3-1】海水魚の温度合わせと水合わせ

ショップで購入し持ち帰ってきた、あるいは通販で購入し家に届いたら、まずは生体の無事を袋越しに確認しましょう。

ショップで購入した場合は輸送時間が長くないと思うのでまず大丈夫だと思いますが、通販で購入した場合は生体に異常が無いか必ずチェックしましょう。

生体の通販では袋を開けてしまうと死着保証対象外とされてしまうことが多いので、もしものときは袋を開けずに、ショップさんに連絡を取りましょう。

 

生体の無事が確認できたらまずは温度合わせをします。

温度合わせとは、生体が入っている袋の中の海水の温度と、水槽内の温度とを一致させる事を言います。

輸送時間が短い場合や、通販でも真夏や真冬などで無い限り必要ないことも多いですが、念のためやっておきましょう。

 

温度合わせのやり方は、生体が入っている袋を袋のまま開けずに水槽に浮かべるだけです。この状態で30分から1時間程度放置します。

これで輸送中に下がったり上がったりしてしまった水温を水槽の水温と一致させることができます。

 

続いて水合わせをしていきます。

水合わせとは、生体が入っている袋の中の海水を、徐々に徐々に水槽の海水に近づけていく作業の事を言います。

海水魚は水質の急な変化に敏感なので、袋から出してそのまま水槽に入れてしまうとショックを受け、最悪の場合死んでしまうこともあるので水合わせは必ず行いましょう。

水合わせ中のカクレクマノミ

水合わせのやり方ですが、まずは生体が入っている袋を開け、中の海水ごと生体をバケツなどの容器に移します。

そして、バケツから海水を3分の1程度抜き、抜いた分の海水を水槽の海水(飼育水)を使って補充します。

この時、エアーチューブなどを使用して点滴の要領で少しずつ海水を入れていくことで生体に掛かる負担を減らすことができます。

 

補充し終えたら、20~30分程度待ち、また3分の1程度の海水を抜き、抜いた分水槽から海水を補充して時間を置き・・・という作業を2,3回繰り返してください。

このようにして徐々に飼育水の割合を増やしていくことで生体を飼育水に慣らしていきます。

 

水合わせ全体で1時間から3時間程度の時間をかけてあげると生体への負担はかなり減ります。

真夏や真冬などでは水合わせ中にバケツ内の海水の温度を保つためにヒーターを入れたり、部屋のエアコンをつけたりして温度が一定になるようにすると良いでしょう。

また、長時間かけて水合わせを行う際はエアレーションをしてあげることにより生体の負担を更に減らすことができます。

カクレクマノミペア

最後に、生体のみを手おけなどですくって水槽に入れて水合わせは完了です。

水合わせに使用したバケツ内の海水は水槽内に入れないようにしましょう。(輸送中に海水が痛んでいたり、病気を水槽内に持ち込むリスクがある為)

当然水合わせに使用した分、水槽の海水が減ることになるので補充する分の海水を事前に用意しておくと良いでしょう。

【3-2】導入後の対応

カクレクマノミのペア

いよいよ魚も入り、本格的にマリンアクアリウムが始まりました。

はじめての海水魚に興奮するのもとても分かりますが、海水魚は突然新しい環境に放り込まれて軽いパニック状態です。

なので導入当日はあまり近くでじろじろ見過ぎず、遠くから落ち着くのを静かに見守ってあげましょう。

導入当日は餌も食べない事が多いので、餌をあげるのは翌日からにすると良いでしょう。

餌を食べないのは環境に慣れていない事が原因の場合が多いので、食べないからといってあげすぎるのは水質悪化の原因となるのでやめましょう。

 

また、海水魚を導入後は定期的な水換えを行う必要があります。

水換えの方法や手順については以下の記事を参考にしてみてください。

海水水槽での水換え手順まとめ
アクアリウム、海水水槽を維持していく上で水換えは避けては通れないメンテナンスのひとつです。この記事では、水換えの方法、手順や必要な道具などについて解説していきます。水換えをする意味そもそもアクアリウム、海水水槽で水換えをする必要ってあるの?と思う...

 

【3-3】海水魚を増やす

はじめの海水魚を導入して数日経ち、問題が無いようなら水槽のキャパシティを考えつつ、海水魚の追加を考えます。

今回の水槽でしたら後々サンゴを飼うことも視野に入れ、海水魚は小型種を4,5匹までに留めておくのが無難でしょう。

また、種類によっては同種や近縁種で争う魚もいるので新しい魚を導入するときには今いる魚との相性はどうなのか、事前に調べておきましょう。

水合わせ中のナンヨウハギ

今回は追加する海水魚として、ナンヨウハギを選びました。

こちらもしっかりと水合わせを行って導入するようにしましょう。

カクレクマノミとナンヨウハギ

カクレクマノミとナンヨウハギの相性は悪くないです。お互いがお互いをあまり意識していない様子です。

某映画の影響もあり、この組み合わせはマリンアクアリウムではもはや鉄板となっていますね。

 

以上で水槽の立ち上げから生体の導入までが完了となります。

【3-4】後日談

サンゴ水槽

その後サンゴをいくつか追加し数ヵ月後にはこのような水景になりました。

この水槽にサンゴを追加していく過程についてはまた後日記事にするつもりですのでお楽しみに・・・。

【サンゴ飼育】初心者必見!サンゴの飼い方総まとめ!
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まとめ

今回は初心者の方でも分かりやすいよう、できる限りシステムは単純に、説明は詳しく書いたつもりですがいかがでしたか?

この記事が海水魚飼育を始めようと思っている方の助けになればと思います。

この記事を参考にマリンアクアリウムを始められた方、立ち上げお疲れ様でした。マリンアクアリウムの世界へようこそ。

水槽立ち上げはまだまだマリンアクアリウムの始まりに過ぎません。今回紹介した生体以外にも魅力のある魚は無限にいますし、サンゴ飼育に手を出したらマリンアクアリウムの楽しみは倍増します。

これからも一緒にマリンアクアリウムを楽しみましょう!

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