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初心者におすすめの海水魚【スズメダイ編】

この記事では、特に海水魚の飼育を始めようと思っている、始めたばかりの飼育初心者の方におすすめの海水魚を紹介していきます。

今回は、その中でも小型水槽から大型サンゴ水槽まで、また初心者から上級者まで幅広く飼育されるスズメダイを紹介します。

スズメダイとは

海水魚|シリキルリスズメ

生物学的には、スズキ目ベラ亜目スズメダイ科に分類される魚です。このグループにはマリンアクアリウムでは有名なクマノミも含まれます。(但し今回はクマノミ類は除きます)

300以上の種類があり、熱帯の海に広く生息しています。日本の海に生息している種もいます。

熱帯の海に生息する海水魚らしく、色鮮やかな体色をしている種類が多く、魅力的な種だと言えます。

実際に趣味の範囲のマリンアクアリウムで流通するのは50種類程度です。

 

スズメダイ科の魚は基本的には10cmに満たない小型の種が多いです。マリンアクアリウムで流通する種はほとんどがこの小型種で、3~6cm程度の個体が多く出回ります。

また、この種は水槽環境に適応しやすく、良く餌も食べ、水質の悪化にも強く病気にもなりにくい丈夫な種がほとんどです。

この丈夫さと、小型水槽でも導入しやすいサイズが相まって、マリンアクアリウムでは非常に良く飼育される種類の海水魚です。

加えて、価格も安値な種がほとんどなので、海水魚飼育の入門種として紹介される事が多い海水魚だとも言えます。

 

文句無しに初心者向けの海水魚と言いたいところですが、注意すべき点もいくつか存在します。

スズメダイの飼育で注意すべき点

スズメダイの仲間は性格がきつめの種類が多いという事です。

スズメダイの仲間は縄張り意識が強い種類が多く、このような種類のスズメダイは自分の縄張りに入ってきた他の魚を攻撃します。

これは水槽環境でも同様で、自分より弱い魚を追い掛け回したりすることがあります。特にスペースの少ない小型水槽では、水槽全体が縄張りと化してしまい、こうなった場合、相手が死ぬまで攻撃をやめない場合も・・・。

また、ペアでない限り、同種にも攻撃しますので同種だからといって安心はできません。

もちろん、全てのスズメダイがこのような性格ではありませんが、多くの種で、特に成長するにつれて性格がきつくなってくる種が多いということは知っておきましょう。

対策としては以下の点が挙げられます。

  • 性格の強いスズメダイより弱い(小さい)海水魚を一緒に飼育しない

気の強いスズメダイでも、自分より大きな魚や自分より気の強い魚には基本的には攻撃しません。よって気の強いスズメダイを入れるのでしたらその水槽ではこのスズメダイが立場的に一番弱い存在であれば問題は起こりにくいです。

 

  • 単独飼育する

単独飼育すれば性格に関する問題は起こりません。ですがスズメダイの単独飼育は少し寂しいですね・・・。

 

  • 縄張りを作らせない

気の強いスズメダイは自分の縄張りを守る為に他の魚を攻撃するので、そもそも縄張りを作らせなければ喧嘩は起こりにくいです。

具体的には、ライブロックなどの隠れ場所となるようなレイアウトを全て排除し、殺風景なレイアウトにすれば縄張りが作られにくいです。これは海水魚ショップなどが実際に行っている方法で、この方法のおかげで海水魚ショップは狭い水槽で多くのスズメダイをストックできているという訳です。

ですがレイアウトが無くなるというのも、本末転倒というか、ちょっと寂しいですよね・・・。

 

  • そもそも性格のきついスズメダイは飼育しない

はい、諦めです(笑) リスクを犯して難しい種類を飼育するのは、正直初心者にはおすすめできません。スズメダイの中には非常に温和なおとなしい種のスズメダイもいますので、どうしてもという場合以外はこういった種のスズメダイを選択するのがいいでしょう。

スズメダイの飼育環境

スズメダイは、一般的な海水魚が飼育できる設備でしたら問題なく飼育ができます。

この記事では、マリンアクアリウム、その中でもカクレクマノミ(ニモ)やナンヨウハギ(ドリー)といった海水魚を飼育するのに必要な用品について解説していきます。そもそもマリンアクアリウムについて全く知識が無いという方は↓ マリンアクアリウムで飼育できる生物について知りたい方は↓ 以上の記事を先に読んでおく事をおすすめします。海水魚飼育に必要な用品一覧以下画像クリックでcharmの商品販売ページへ飛びます。水槽アクアリウムをする上で必要不可欠です。サイズや素材、品質など水槽には様々な種類、違いがあります...

 

水槽サイズは30cmから飼育でき、90cm以上の大型水槽でしたら気の強いタイプのスズメダイでもあまり気にすることなく飼育ができるでしょう。

ろ過方式も通常ろ過で十分ですし、もちろんプロテインスキマーを併用したオーバーフロー式ろ過なら更に状態良く飼育ができます。

アクアリウムをする上で、なくてはならない存在である「ろ過」海水水槽では、淡水水槽とはまた違ったろ過方式が存在します。大きく2種類に分けると、「通常ろ過」と「ベルリンシステム式ろ過」の2つに分類する事ができます。また、使用するフィルターは、「外部式フィルター」と「プロテインスキマー」がメインとなります。この記事では、海水水槽で使用されるろ過方式を解説し、また筆者のおすすめのフィルター、プロテインスキマーを紹介していきます。そもそも「ろ過」とは?水槽内の海水は、魚やその他生物(微小生物、バクテリア等...

 

群泳させるタイプのスズメダイ(デバスズメダイなど)を多く飼育する場合などは、飼育数が多くなる分水の汚れも早くなるのでろ過を強化する必要があります。

照明は基本的には何でもOKで、浅場の海に生息している種がほとんどなので、強い照明で日焼けをする心配もほぼありません。

餌も基本的には何でも良く食べます。落ちている餌より浮いている餌をよく食べるので浮遊性の餌か、ゆっくり沈むタイプの餌ならベストだと言えます。

筆者はスズメダイにはメガバイトレッドSサイズを与えています。

おすすめのスズメダイ一覧

筆者の飼育経験などから、特におすすめのスズメダイを紹介します。

もちろん、ここに掲載されていないからといっておすすめでないというわけではありませんのでご了承ください。

画像をクリックでcharmの販売ページへ飛びます。

デバスズメダイ

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海水魚飼育でスズメダイといえばこのデバスズメダイというほど有名で人気のスズメダイです。

人気の理由として、エメラルドブルーの美しい体色、丈夫で餌付けの心配も無し、大きくなりすぎず、価格も安値とありますが、一番大きな理由としてスズメダイなのに群泳が可能という点でしょう。

デバスズメダイはスズメダイ科の中ではとても珍しく、非常に温和でおとなしい性格であり、他の魚と滅多に争うことはありません。

自然界ではさんご礁の近くで群れで生活しているので、水槽内でも複数匹で飼育したほうがベターという、気が強く混泳が難しいスズメダイ科の中では例外的な存在です。

この性格から、初心者では水槽立ち上げ時のテストフィッシュとしてや、カクレクマノミ、ナンヨウハギのお供としてよく飼育され、また経験者ではサンゴ水槽の主役大型魚水槽のアクセントなど、幅広い水槽で飼育されています。

スズメダイの中ではもちろんおすすめですが、全ての海水魚の中でも5本指に入るくらい初心者におすすめの海水魚です。

スプリンガーズダムセル

スズメダイの中ではちょっとマイナーな存在でショップで見かける機会は少ないかもしれません。

ですがこのスプリンガーズダムセルは、デバスズメダイと同様、例外的に非常に温和な性格で群泳が可能な種として非常におすすめなスズメダイです。

デバスズメと比較して、若干小さめ(デバスズメが4~5cm程度の個体が主流なのに対しこちらは大きくて3cm程度)であることと、濃いブルーの体色であることが大きな違いであるといえます。

濃いブルーの体色をしているスズメダイは他にも多くいますが、その中でも群泳できるのはこの種くらいで、非常に貴重な存在です。

もちろんデバスズメとの混泳も可能です。以前筆者もこの2種を群泳させていましたが、2色のブルーが群れる様は非常に美しかったです。

難点として入荷が少ないことですかね。デバスズメはショップで見ないことが珍しいほどポピュラーな種ですが、こちらは逆にショップで見たら珍しいくらいマイナーな種です(笑)

見つけたら買い!なスズメダイだと思います。もちろん、初心者にもおすすめです。

シリキルリスズメダイ

こちらはショップで良く見るであろう非常にポピュラーな種です。

ブルーと尾びれのイエローのコントラストが美しく、いかにも熱帯の海水魚といった感じの美しい体色です。

シリキスズメダイも他のスズメダイと同様、丈夫大きくなりすぎず安値と3拍子揃った初心者向けのスズメダイに思えますが、問題になるのは性格のきつさです(笑)

スズメダイの中ではかなり性格がきつく、同程度の大きさの魚に対してかなり積極的に攻撃します。

特に小型水槽ほど問題が深刻になる事が多く、30cm水槽などでこの魚を入れるともう同程度の大きさの魚は追加できないというほどです・・・。

他の気が強めのスズメダイにも言える事ですが、60cm水槽や90cm水槽で小型ヤッコやハナダイなどと混泳させる場合は問題にならない事が多いようです。

綺麗で安値で丈夫と初心者向けの条件をクリアしていることからショップでもおすすめされやすい魚ですが、混泳させる相手や水槽のサイズなどをしっかり考えて導入したいスズメダイです。

コバルトスズメダイ

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上記のシリキルリスズメの単色バージョンといった印象のスズメダイです。

ショップによってはルリスズメダイとして販売していることも多いです。

照明によってはパープルっぽく見える体色は海水魚らしく、ルリスズメ以上の鮮やかなブルーの体色を持つ海水魚はいないのではと思えるほど美しいです。

ただし、見た目と同様、性格もシリキルリスズメと同じできつめの性格をしている為、注意が必要です。

ローランドダムセル

ローランドダムセルは白いベースの体色黒色のヘッドが特徴的なスズメダイです。

水槽で飼育できる海水魚の中で、白いベース体色を持つ魚は少ないので、水槽内に入れるとある意味目立つ存在になります。

成魚でも5cm程度と、かなりの小型種ですがやはりスズメダイですのでそこそこに気は強いので、混泳相手には注意しましょう。

バヌアツ産のローランドダムセルはヘッドに更に黄色の模様が入った3色のカラーになり、こちらも美しいですが入荷は少なめです。

トールボッツダムセル

トールボッツダムセルも5cm程度にしかならない小型種のスズメダイです。

特徴的な淡いピンクベースの体色と黒の斑点、イエローのヘッドはブルー系の体色が多いスズメダイの中では珍しく、可愛らしいカラーリングです。

ですがその可愛らしさとは裏腹にやはり性格がきつく、臆病な魚との混泳は向いていません。

筆者は90cmのサンゴ水槽でこの魚とデバスズメを混泳させていますが、特に喧嘩はしていません。水槽の大きさがあれば意外と何とかなったりすることもあります。

イエローベリーダムセル

シリキルリスズメに似た体色を持つスズメダイです。

こちらの方がメタリック感が強い体色であることと、若干胴長であることで区別が出来ますね。

飼育や性格は他のスズメダイに準じます。

アレンズダムセル

ブルーの体色を持つスズメダイは数多くいますが、その中で恐らく最もメタリック感が強いブルーの体色を持つスズメダイです。

アレンズダムセルのメタリック感は凄まじく、照明にもよりますが水槽内にいると遠くからでもわかるほど異様にギラギラしています。

成魚でも体長は6cm程度なのでかなりの小型種ですがやはり気は強めなので注意が必要です。

サンゴ水槽のアクセントなどにおすすめです。

まとめ

おすすめのスズメダイについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

入門種として紹介されることが多いスズメダイですが、デバスズメなどは上級者のサンゴ水槽で飼育される事も多く、またレア種のスズメダイが時折話題になったり、なかなか流通しない種もいたりと実は奥が深い種だと言えます。

今回紹介できたのは本当に一部の種類ですので、興味があれば他にどんなスズメダイがいるのか調べてみてください。

入門種に留まらない素晴らしい魅力がある、スズメダイの紹介でした。

 

また、飼育初心者におすすめの海水魚を紹介している以下の記事もおすすめですのでこの記事の後にぜひ読んでみてください。

海水魚にはとても多くの種類がいます。ショップでみかける海水魚だけでも500種以上はいるでしょう。海水魚の飼育がはじめての方は種類による飼育難易度の違い、種類間の相性などわからないことがとても多いと思います。そこでこの記事では飼育歴10年越えの自称中級者の筆者が飼育初心者の方に本当におすすめしたいビギナー向け海水魚10種を紹介・解説していきます。初心者におすすめできる海水魚の条件とは?いきなりおすすめ海水魚の紹介を初めてもいいのですが、まずは筆者の考える飼育初心者におすすめできる基準、ポイントについて...

 

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