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フィルターろ過とベルリンシステム|海水飼育のろ過装置まとめ

アクアリウムをする上で、なくてはならない存在である「ろ過」

海水水槽では、淡水水槽とはまた違ったろ過方式が存在します。大きく2種類に分けると、「通常ろ過」と「ベルリンシステム式ろ過」の2つに分類する事ができます。

また、使用するフィルターは、「外部式フィルター」と「プロテインスキマー」がメインとなります。

この記事では、海水水槽で使用されるろ過方式を解説し、また筆者のおすすめのフィルター、プロテインスキマーを紹介していきます。

そもそも「ろ過」とは?

水槽内の海水は、魚やその他生物(微小生物、バクテリア等)のフンや餌の食べ残しなどによって日々汚れていきます。

このまま何もせずに時間が経つと、やがてアンモニア等、生物にとって有害な物質の量がピークを超え、遂には魚やその他生物が死んでしまいます。

こうなってしまわないために、フンや食べ残しなどを処理し、無害なものにする「ろ過」が必要になってきます。

 

「ろ過」をする装置のことを「ろ過装置」もしくは「フィルター」といいます。

ろ過の種類

アクアリウムで用いられるろ過は大きく3種類に分類できます。「物理ろ過」「生物ろ過」「化学ろ過」です。

物理ろ過とは

物理ろ過とは、文字通りフンや食べ残し等の汚れを「物理的に」ろ過する事をいいます。

アクアリウムではウールマットやスポンジを利用してこのろ過が行われます。

物理ろ過説明イラスト

但し、実際にはこのウールマットやスポンジでろ過された物質はウールマット、スポンジそのものを取り出さない限り水槽内に残り続け、それがフンや残り餌だった場合はそのまま「生物ろ過」されます。

なので実際にこの物理ろ過で水槽内から取り除く物質としては大き目の人工物や髪の毛、ホコリなど生物ろ過によって分解されにくいものです。

 

ウールマットやスポンジに付着したこれらの物質をウールマット、スポンジごと取り出すことで一緒に水槽内から除去します。

生物ろ過とは

生物ろ過とは、こちらも文字通り、「生物の力によって」ろ過する事をいいます。

水槽内には、無数の目に見えない微生物(バクテリア)が生息しており、これらの微生物はフンや残り餌、アンモニア等の有害な物質を分解し、無害なものへと変えてくれる非常に有益な微生物です。

この微生物の住処を意図的に作り出し、そこに水槽内の水を循環させることによりこの微生物たちに水を無害なものにしてもらおうというのが生物ろ過の仕組みです。

生物ろ過説明イラスト

微生物の住処として、水槽内の砂や岩の内部、ウールマットやスポンジ、そして「フィルター内」の「ろ材」などが挙げられます。

ウールマットやスポンジにも微生物たちは定着しますので、これらは物理ろ過の役割だけでなく、生物ろ過の役割も果たしているといえます。

ですがウールマットやスポンジは目詰まりしやすく、定期的に交換する必要があるため、長期に渡ってバクテリアを定着させる必要がある生物ろ過とは相性が悪いです。

ですので、基本的にアクアリウムで生物ろ過のメインとなるのは「フィルター」による生物ろ過です。

フィルター内には、微生物たちが定着しやすい「ろ材」と呼ばれるものを入れ、水を循環させます。

フィルター内を通った水は、微生物たちにより綺麗な水へと分解され、水槽内に戻っていきます。これを断続的に行う事により水槽内の水をろ過するのがフィルターを用いた生物ろ過の仕組みです。

化学ろ過とは

物理ろ過や生物ろ過では除去できない汚れ(濁りや黄ばみなど)を取り除くためのろ過です。

基本的に化学ろ過には吸着系のろ材が使用されます。

化学ろ過説明イラスト

代表的なもので、活性炭ゼオライトなどが有名です。

海水水槽で使用されるろ過は?

さて、前置きが終わりましたのでいよいよここからは実際に海水水槽ではどんなろ過がされているのかを解説していきます。

結論から言うと、ほとんどの海水水槽で、「通常ろ過」と呼ばれるろ過と、「ベルリンシステム式ろ過」と呼ばれるろ過のどちらかが採用されています。

通常ろ過とは

マリンアクアリウムで「通常ろ過」といえば、外部式フィルターを用いた「生物ろ過」を中心としたろ過の事を言います。

外部フィルター内にろ材を入れ、そこにバクテリアを定着させ飼育水を循環させるというシンプルなろ過システムです。

一般的に、「物理ろ過」用のウールマットと「化学ろ過」用の吸着系ろ材をフィルターに追加し、総合的なろ過を行います。

通常ろ過説明イラスト

 

このろ過方式のメリットとして、ろ材の容量に応じて限界はあるがかなりの量の魚を飼育する事ができます。

ろ材の量が多ければ多いほどろ過バクテリアも増え、生物ろ過が強化され、魚が出すフンの量や残り餌の量が多くてもどんどん分解し、最終的には魚にとってほとんど無害な「硝酸塩」へと分解してくれます。

 

デメリットとしては、このろ過の最終生成物である「硝酸塩」がサンゴにとっては微量でも有害な物質になるので、飼育できるサンゴが制限されてしまいます。

水換えをして、「硝酸塩」が含まれていない新しい海水と交換したとします。

しかし通常ろ過を行っている水槽にはろ材が多く、生物ろ過が活発に働いているので、またすぐに「硝酸塩」が蓄積されてしまいます。

通常ろ過の水槽でサンゴを飼育しようと思ったら、水換えの量をかなり増やすか、魚の飼育数(≒ろ材の容量)を減らすか、後述するプロテインスキマーを併用するかなど何かしらの対策をする必要があります。

ですので通常ろ過はどちらかというとサンゴは飼わなくていいので海水魚をたくさん飼育したい!という人向けのろ過システムと言えます。

 

また、特に海水水槽でよく使用される密閉式外部フィルターを使用する場合はバクテリアが慢性的な酸欠状態になりやすく、実はあまり海水水槽向きのろ過装置ではありません。

従ってこういったろ過装置を使用する場合は強力なエアレーションもしくは後述するプロテインスキマーの併用をしないと本来のろ過能力を発揮させるのは難しいです。

 

こういった問題から、筆者は通常ろ過よりもベルリンシステム式ろ過を推奨しています。

また後に詳しく説明しますが、海水水槽ではよほど大量の海水魚を飼育しない限りは基本的にベルリンシステム式ろ過を採用したほうが簡単かつ健康に海水魚やサンゴを飼育する事ができるというのが筆者の考えです。

ベルリンシステム式ろ過とは

ベルリンシステム式ろ過とは、「ベルリンシステム」と呼ばれる海水飼育特有の飼育方式によるろ過のことをいいます。

「ベルリンシステム」とは、簡単に言うと、「通常のフィルターによるろ過をしないろ過方式」と言えます。

フィルターによるろ過をしないろ過??と思うかもしれませんが、海水水槽ではフィルター以外にもろ過を行える装置があります。それが、「プロテインスキマー」です。

プロテインスキマー説明

「プロテインスキマー」とは、簡単に言うと泡の力で汚れを水槽外に除去する装置です。

プロテインスキマーは、筒状の本体の内部に泡を発生させることができる仕組みの装置です。

泡って下から上に上がっていきますよね?この泡の表面に汚れを乗せ、水槽外まで汚れを運んでいくというのがプロテインスキマーの原理です。

実際にはプロテインスキマーは、想像よりもはるかに「細かい」泡を「大量に」かつ「断続的に」発生させる事で汚れを除去しています。

プロテインスキマーは、海水魚やサンゴを飼育する際に使用する飼育用品です。海水水槽に必ず必要というものではありませんが、使用することにより様々な良い効果があります。本記事では、プロテインスキマーの仕組みと使用することによるメリットやおすすめのプロテインスキマーの紹介などプロテインスキマーについて解説していきます。プロテインスキマーとは?プロテインスキマーは、海水水槽で使用されるろ過装置です。プロテイン(タンパク質)をスキム(すくい取る)するという名前からもわかる通り、水槽内のタンパク質(魚の糞や残り...

 

プロテインスキマーは、分類で言うと「物理ろ過」の一種だといえます。

ただし、ウールマットやスポンジなどの物理ろ過が、実際には生物ろ過として機能しているのに対して、プロテインスキマーでの物理ろ過は、汚れを水槽外に完全に除去しているという点で性質がかなり異なります。

では、プロテインスキマーで汚れを完全に水槽外に出す事によってどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

汚れの原因をプロテインスキマーによってそもそも完全に除去しているので、微生物が汚れを分解する必要がない、結果として、微生物が汚れを分解した最終生成物である「硝酸塩」の蓄積も少なくなる。

これがプロテインスキマーを用いた「ベルリンシステム」の利点です。

ベルリンシステム説明イラスト

また、フィルターでのろ過が行われていると、プロテインスキマーで除去する前に微生物に汚れが分解され、「硝酸塩」が蓄積してしまいますので、「ベルリンシステム」では基本的にフィルターを設置しません。

多少取りこぼしてしまうであろう汚れは厚めに敷いた砂や、ライブロックと呼ばれる微生物の住処となる岩に除去してもらいますが、これらの除去はどちらかというと消極的な除去といえます。(硝酸塩が発生してしまうため)

 

この「ベルリンシステム」が徹底して硝酸塩の蓄積を抑えるシステムになっているのは、ベルリンシステムがもともとサンゴを飼育する為につくられたシステムであるからです。

硝酸塩の蓄積に弱いサンゴを上手に飼う為にどうすればいいか考えた結果、ろ過をしないろ過という矛盾のようなシステムが生まれたのです。

 

ベルリンシステム式ろ過は、場合によっては化学ろ過や物理ろ過を併用する事もあります。

 

ベルリンシステム式ろ過の最大のメリットは、硝酸塩の蓄積が抑えられることです。

特に水質に敏感なサンゴなどはこのベルリンシステムでなければ飼育が困難な種もいます。それほどベルリンシステムはサンゴ飼育でアドバンテージがあります。

 

ベルリンシステム式ろ過のデメリットとしては、魚を多く飼育できないという点が挙げられます。

硝酸塩の蓄積を抑えるためにろ過フィルターとろ材を用いた積極的なろ過を行っておらず、砂とライブロックによる消極的なろ過しか行っていないので、短期間の大量の汚れの蓄積にはとても弱いシステムです。

ですので多くの魚を飼育した場合フンや残り餌を処理しきれず有害なアンモニア等が蓄積して崩壊・・・ということになりかねないのでベルリンシステムでの飼育では魚の数は基本抑え目に、というのがセオリーとなっています。

なのでベルリンシステムはどちらかというと魚は少なくてもいいからサンゴを中心に飼育を楽しみたい!という人向けのろ過システムだと言えます。

 

ただ、「硝酸塩」は魚にとってはほぼ無害とはいえ、あまりに蓄積しすぎると魚の体調に影響を及ぼす為、海水魚の飼育でも出来る限り硝酸塩の蓄積を抑えたほうが状態良く飼育できる場合が多いです。

ですので少なめの海水魚を飼うのでしたら、サンゴを飼育しない場合でもベルリンシステムを採用する事でより状態良く飼育できる可能性がありますので、一概に海水魚飼育だから通常ろ過が適している、とは言えません。

 

また、勘違いされやすいですが、ベルリンシステムに代表されるナチュラルシステムは、硝酸塩や栄養塩を低い値で維持できるシステムではありますが、決して水換えが不要になる万能なシステムではありません

水換えには硝酸塩、栄養塩を取り除く以外にも、ミネラルを補給するという重要な役割があります。

従って、いくらシステムの力で硝酸塩、栄養塩が低く抑えられていたとしてもミネラルは徐々に消費されていきますので、水換えを怠っているとこれらのミネラルがいつか枯渇してしまい、システムは崩壊してしまいます。

硝酸塩、栄養塩の値は低いのに何故か海水魚やサンゴの調子が悪い、死んでしまうという方は水換えをしっかりと行っているか今一度確認してみましょう。

飼育している生体によって適切な水換え量は違いますので水換えについて詳しく解説している以下の記事を読み、適切な水換え量で定期的な水換えをしましょう。

アクアリウム、海水水槽を維持していく上で水換えは避けては通れないメンテナンスのひとつです。この記事では、水換えの方法、手順や必要な道具などについて解説していきます。水換えをする意味そもそもアクアリウム、海水水槽で水換えをする必要ってあるの?と思う方がいるかもしれません。結論から言ってしまうと、水換えは海水水槽を維持していく上で必ず必要になります。理由は様々ですが、一般的によく言われる理由が以下の通りです。 ①硝酸塩を除去するため海水水槽では、フィルターやライブロックに住むバクテリアの力を借りて...

 

余談ですが海外や国内の一部のマニアの間で流行しているZEOvitシステムバイオアクティフシステムといったシステムも、ろ過装置を設置せず、プロテインスキマーにろ過の多くを任せているという点ではベルリンシステムの派生であるといえます。

こういったシステムはサンゴの飼育・色揚げに特化しており、魅力的に見えますが元となるベルリンシステムについて深く理解していないと運用が難しいシステムでもありますので、飼育初心者の方が安易に手を出すのはあまりおすすめしません。

外部式フィルターの種類とオススメ

外部式フィルターには色々な種類がありますが、通常ろ過で使用する場合は出来る限りろ過能力の高いフィルターを選ぶべきですので、基本的には外置き式フィルター(一般に外部式フィルターと呼ばれるもの)を推奨します。

小型水槽でしたら外掛式フィルターもありかな、というくらいです。

外置き式フィルターを使用する場合は強力なエアレーションもしくはプロテインスキマーの併用を推奨します。

(バクテリアの酸欠を防ぐため)

以下では筆者おすすめの外部式フィルターを紹介します。

海道河童

海道河童

海道河童(大)

カミハタ

参考価格:¥8,400

charm:¥4,220amazon:¥4,350

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

外掛式フィルターとエアリフト式プロテインスキマーが一体化した画期的なフィルターです。

ウッドストーンを使用する簡単な仕組みですのでそこまで強力なプロテインスキマーではないですが、60cm水槽程度までで魚少なめの飼育でしたらこのフィルターで「通常ろ過」「ベルリンシステム式ろ過」のどちらにも対応できる優れものです。

そして優れものなのに値段もそこまで高くなく、コストパフォーマンスに優れた海水専用フィルターです。

筆者も今までに2台購入し使用しましたが60cm水槽までなら十分機能してくれる優秀なフィルターだと感じました。

小型水槽で安値に飼育を始めたい初心者の方にイチオシのフィルターです。

エーハイム クラシックフィルター 2213

エーハイム2213

クラシックフィルター2213

エーハイム

参考価格:¥15,020

charm:¥10,680amazon:¥10,800

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

アクアリウム用ろ過装置といえばエーハイムというほど有名なメーカーで、その中でも更にエーハイムといえば2213と言われるほど有名で昔から多くの人に使われてきたフィルターです。

エーハイム製品は高品質で故障しにくいと良く耳にします。実際自分が5年使っているエーハイム製品も故障知らずの現役バリバリです。

 

2213は海水での使用の場合45cm水槽程度までとありますので基本的には30cm~45cm水槽でのメイン機としてオススメです。

そこまで魚を多く入れなければ60cm水槽でも十分働いてくれるスペックです。

評価の高いエーハイム製品を選びたい人で、30~45cm水槽での使用を考えている人にオススメです!

エーハイム エココンフォート 2236

エーハイム2234

エココンフォート 2236

エーハイム

参考価格:¥20,790

charm:¥14,370amazon:¥14,800

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

同じくエーハイムのエココンフォートシリーズより2236です。

エココンフォートシリーズは上記のクラシックタイプに比べて呼び水が簡単、メンテナンスが簡単といった取り回し面で改良がなされたタイプです。

呼び水が簡単なのは初心者の方には嬉しい仕様だと思います。

 

こちらは75~90cm水槽用ですが90cmでのメイン使用は厳しい気もしますのでどちらかというと60cm水槽で余裕を持って飼育したい人向けのフィルターだと言えます。

クラシックの堅牢さが好きなマニアの方も多いですが自分としては多機能なエココンフォート推しです(笑)

エーハイム製品を考えている人で、60cm~90cm水槽を考えている人にオススメです!

テトラ VAX-60

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パワーフィルター VAX-60

テトラ

参考価格:¥10,670

charm:¥4,280amazon:¥4,430

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

アクアリウム業界で有名なメーカーであるテトラから小型コンパクトタイプの外部式フィルターです。

このフィルターの特徴としてはろ過能力を残しつつコンパクトなボディなので水槽横に置ける設計となっています。

他の外部式フィルターが基本水槽より下の位置に設置しなくてはいけないのに対して珍しい仕様だと言えます。

値段も抑えられていて性能と価格のバランスに優れたフィルターです。

60cm水槽まで使用できますが、どちらかと言うと45cm水槽でのメイン使用に適していそうなスペックです。コスパ重視の方にオススメです!

 

テトラ バリューエックスパワーフィルター VX-75

テトラVX75

パワーフィルタ VX-75

テトラ

参考価格:¥14,080

charm:¥6,060amazon:¥6,250

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

同じくテトラから、60cm~90cm水槽用の外部式フィルターです。

流量660L/780L、ろ過槽5.8Lと、申し分無いスペックでこの価格は本当にコストパフォーマンスが良いです。

60cm水槽ならかなり余裕を持って、90cm水槽でも十分に飼育が可能なフィルターだと言えます。こちらもコスパ重視の方にオススメです!

コトブキ パワーボックス SV-550X

パワーボックス

パワーボックス SV-550X

コトブキ

参考価格:¥16,000

charm:¥8,370amazon:¥8,300

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

こちらもアクアリウムメーカーでは有名なコトブキから60cm~90cm用の外部式フィルターです。

大容量のろ過槽、呼び水機能とイージーメンテ機能、スタイリッシュなデザインと高性能にまとまった良フィルターです。

また、セラミックシャフト採用により海水水槽でも安心して使用できるという点は評価できます。

その割に値段も抑え目でコストパフォーマンスはかなり良いです。

定番の外部フィルターであるエーハイムやテトラ、それにコトブキあたりの製品はスペック的には大差ありませんので、デザイン性で決めてもいいかもしれませんね。

おすすめのプロテインスキマー

プロテインスキマーは基本的にベルリンシステムでのメインろ過装置として使用しますが、通常ろ過の補助としての使用も効果があります。

通常ろ過で使用する場合、ろ過フィルターの負担を減らせる事や、酸素を大量に送り込むプロテインスキマーのおかげでバクテリアが活性化し、ろ過フィルターの働きが良くなる事など様々なメリットがあります。

プロテインスキマーは設置してデメリットが生じる類の機材ではないのでろ過方式に関わらず積極的に導入しましょう。

ベルリンシステムでの使用の場合はろ過の要となりますので大は小を兼ねるの精神で出来る限り性能の良いスキマーを買うことをオススメします。

海道河童

海道河童

海道河童(大)

カミハタ

参考価格:¥8,400

charm:¥4,220amazon:¥4,350

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

はい、先ほど見た気がしますがもう一度です(笑)

小型水槽におすすめのプロテインスキマーです。とにかくコスパに優れています。

60cm水槽まででしたらベルリンシステムでの使用もいけます。

(オーバーフロー式の60cm水槽ならより性能の良いろ過槽設置型タイプのプロテインスキマーを推奨)

60cm水槽までの通常ろ過の水槽の補助にもおすすめです。

海道達磨

海道達磨

海道達磨

カミハタ

参考価格:¥23,800

charm:¥19,800amazon:¥19,800

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

似た名前の海道河童と同じカミハタより発売されているスキマーです。

海道河童との違いとしては、河童がスキマーとフィルターの一体型だったのに対しこちらはスキマーのみとなっています。

また、河童がウッドストーン式の簡易スキマーであったのに対し、こちらはニードルインペラを採用したベンチュリー方式の本格的なプロテインスキマーです。

更に、達磨は河童と同じ外掛式としても使えますし、濾過槽設置型としても使える両対応型となっています。

 

海道河童を更に幅広い水槽で使用できるようにしたものといった印象です。

外掛け式として使えるプロテインスキマーの中では他製品と比べて値段と性能のバランスが良く、最も実用的ではないでしょうか。

オーバーフロー式でない水槽で本格的なサンゴ飼育を予定しているのでしたら河童ではなくこちらの達磨が断然おすすめですね。

とはいえ、値段も性能に比例してそこそこのお値段になってはいるのでそこは予算との相談で・・・笑

H&S HS-400

プロテインスキマーHS400

HS-400

H&S

参考価格:¥75,600

charm:¥72,000amazon:¥74,200

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

プロテインスキマーではかなり昔から発売されているH&Sの中型スキマーです。

ろ過槽設置型なので基本オーバーフロー水槽での運用が前提となります。

60cm~90cm水槽程度までのベルリンシステムのメイン、通常ろ過の補助としての使用がおすすめです。

今となっては旧世代機と揶揄されるH&Sですが、数十年にわたって使用されてきた実績は今でも否定する事はできず、まだまだ選択肢に挙がってくるスキマーです。

周波数の違いがあるので購入の際は自分の住んでいる地域に適したものを選んでください。

SKIMS LEOPARD SL183

SKIMSプロテインスキマー icon

LEOPARD SL183

SKIMZ

参考価格:¥-

charm:¥85,200amazon:¥-

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

アクアリウムメーカーとしては比較的新入のSKIMSから高性能スキマーです。

特徴として、ここ数年で急激に流行しているDCポンプを使用したプロテインスキマーです。

DCポンプの特徴として、低消費電力低騒音流量調整が可能という3点が挙げられます。

筆者も現在DCポンプを搭載したスキマーを使用しているのですが、今までのACポンプ搭載のスキマーに比べて驚くほど静かです。

また、同等の性能でも消費電力は半分程度に抑えられています。

更にバブルプレート搭載コーン型コンパクト設計ハイスペックにまとまった高性能スキマーと言えます。

 

高価な商品ですが十分に買う価値はあります。このスキマーでしたら~120cmまでの水槽でのベルリンシステムでメイン機としての運用ができます。

このくらいのランクのスキマーを買っておけば今後水槽をサイズアップしたとしても対応できるので今後そういう予定のある方にもおすすめです。

まとめ

海水水槽でのろ過の役割とその種類について知ることができましたか?

海水水槽では淡水水槽に比べて強力なろ過を必要とすることが多いです。(水質の関係や魚のサイズ感の関係)

特にサンゴを飼育する場合はフィルターろ過をしないろ過という特殊なろ過方式をする場合もあり、このあたりが海水水槽は難しいと言われる所以なのかなと思います。

ですがマリンアクアリウムは機材さえ揃えてしまえば本当に簡単に飼育が出来るので、多少の初期投資は必要経費だと捉えて出来る限りハイスペックな機材を揃える事で成功にグッと近づきます。

また、アクアリウム用品は結構中古市場が活発なので投資を抑えたい方はオークションサイトなどで探してみるのもいいかもしれません。

プロテインスキマーは、海水魚やサンゴを飼育する際に使用する飼育用品です。海水水槽に必ず必要というものではありませんが、使用することにより様々な良い効果があります。本記事では、プロテインスキマーの仕組みと使用することによるメリットやおすすめのプロテインスキマーの紹介などプロテインスキマーについて解説していきます。プロテインスキマーとは?プロテインスキマーは、海水水槽で使用されるろ過装置です。プロテイン(タンパク質)をスキム(すくい取る)するという名前からもわかる通り、水槽内のタンパク質(魚の糞や残り...

 

 

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  1. はじめ 2018.07.22 12:29pm

    はじめまして
    海水魚を飼いたいと思っていて、とても勉強になってます。ありがとうございます。

    相談なんですが、外付けプロテインスキマーと外部フィルターを一緒に使うのはあまり意味がないんでしょうか?

    60㎝水槽を考えているのですが、だいたい何匹ぐらい飼えるか教えてもらってもよろしいでしょうか?

    • orifta 2018.07.23 9:25am

      はじめさん
      はじめまして、管理人のoriftaです。
      いつも当サイトを見て頂きありがとうございます。

      ご質問の件について返信をさせて頂きます。
      外付けに関わらずプロテインスキマーと外部フィルターを併用することについて、意味がないということはありません。
      外部フィルターに不足しがちな酸素供給をプロテインスキマーが補い、逆にプロテインスキマーに不足しがちなアンモニア、亜硝酸処理能力を外部フィルターが補うという相互補完の関係になるからです。
      しかし、裏を返せばせっかく大量に供給した酸素を外部フィルターに持っていかれてしまい、また外部フィルターがアンモニア、亜硝酸を処理する結果、硝酸塩が大量に発生してしまい、硝酸塩を発生させにくいというプロテインスキマーのメリットが薄くなってしまうという相殺の関係にもあります。

      以上のことから、”併用は意味がないということはないが、飼育対象に合わせてどちらかに特化させた方がそれぞれのフィルターの良さが出る”と言えます。
      酸素が溶け込みにくいという海水の性質上、海水飼育に密閉式の外部フィルターは向いていないので飼育対象が海水魚であるにしろサンゴであるにしろ外部フィルターの使用はあまりおすすめではないというのが私の意見です。

      60cm水槽でしたら海道河童、海道達磨、QQ1あたりのプロテインスキマーを使用すれば4〜8cm程度の小型種が5〜6匹は問題なく飼育が可能だと思います。
      上記プロテインスキマーについてはこちらを参照(http://allblue-aquarium.com/skimmer)

      これ以上の匹数を飼育したいのでしたらある程度の水質悪化を覚悟し、外部フィルターを併用してアンモニア処理能力を上げるのが無難だと思います。
      この場合10匹以上の飼育が可能だと思いますが、サンゴの飼育は諦めることになりますしやはり過密飼育と言わざるを得ないのであまりおすすめはしません。