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ソフトコーラルの飼育方法まとめ|初心者向けの飼育が簡単なサンゴ

飼育が簡単で初心者向けのサンゴと言えばソフトコーラルです。

この記事では、ソフトコーラルを飼育する上で、必要となる設備、飼育方法、維持の仕方などについて解説していきます。

ソフトコーラルとは?

チヂミトサカ

 

ソフトコーラルとは、一般に、サンゴのうち、光合成によってエネルギーを得ているもので、かつ体外に骨格を持たないサンゴのことを言います。

簡単に言うと光が必要な柔らかいサンゴということです。ちょっと難しく言うと好日性軟質サンゴですね。

上記のチヂミトサカマメスナギンチャクディスクコーラルスターポリプが特に有名で代表的なソフトコーラルだと言えます。

サンゴの分類についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ソフトコーラルについてやサンゴの種類や分類についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。

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上記記事でも説明していますが、ソフトコーラルはそこまで強い光を必要とせず、また、水質の変化や悪化にも強い種がほとんどなので、飼育難易度としては非常に低く、初心者向けのサンゴとしてよく紹介されます。

この記事ではソフトコーラルの飼育方法について詳しく解説していきます。

実際にどんなソフトコーラルが飼育されているのか、人気なのかということについては以下の記事を参考にしてみてください。

サンゴの中でも飼育が簡単で初心者にもおすすめなソフトコーラルですが、その中にも多くの種類があり、どんなソフトコーラルがいるのか、このソフトコーラルはどういう飼育をすればいいのか、初心者の方にはわからないことがたくさんあると思います。この記事では、ショップでよく見かけるような、人気でポピュラーなソフトコーラルを一覧にし、飼育方法や飼育のコツなどについて種類ごとに解説していきます。ソフトコーラルの飼育方法のまとめについては以下の記事を参考にしてください。 また、ソフトコーラルと対をなすハード...

 

ソフトコーラルの飼育に必要なもの(水槽・ろ過)

ソフトコーラルは水質の変化や悪化に強いので、飼育設備としては一般に海水魚を飼育する設備をある程度そのまま使用できます。

具体的に言うと、水槽、水槽台、照明、フィルター、エアレーション、それにライブロックと底砂があれば最低限飼育は可能です。

水槽サイズとしては最低30cn水槽から飼育が可能です。もちろん、60cm、90cmと大きくなればなるほど飼育は容易で安定しやすくなるので予算が許す限りは大型水槽での飼育が望ましいです。

このあたりの一般に海水魚を飼育する場合の用品については以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

この記事では、マリンアクアリウム、その中でもカクレクマノミ(ニモ)やナンヨウハギ(ドリー)といった海水魚を飼育するのに必要な用品について解説していきます。そもそもマリンアクアリウムについて全く知識が無いという方は↓ マリンアクアリウムで飼育できる生物について知りたい方は↓ 以上の記事を先に読んでおく事をおすすめします。海水魚飼育に必要な用品一覧以下画像クリックでcharmの商品販売ページへ飛びます。水槽アクアリウムをする上で必要不可欠です。サイズや素材、品質など水槽には様々な種類、違いがあります...

 

水質の条件が厳しくないとはいえ、一応はサンゴですので、出来る限り清浄な水質を維持するに越したことはありません。

なので、濾過方式は通常ろ過でも飼育は可能ですが、状態良く飼育することを考えたらベルリンシステム式ろ過を採用し、プロテインスキマーの設置をお勧めします。

プロテインスキマーを使用するベルリンシステム式ろ過でしたら、水質的には、ソフトコーラルの中では比較的飼育難易度が高めのチヂミトサカやウミアザミなどの飼育も容易になります。

通常ろ過、ベルリンシステム式ろ過については以下の記事を参考にしてください。

アクアリウムをする上で、なくてはならない存在である「ろ過」海水水槽では、淡水水槽とはまた違ったろ過方式が存在します。大きく2種類に分けると、「通常ろ過」と「ベルリンシステム式ろ過」の2つに分類する事ができます。また、使用するフィルターは、「外部式フィルター」と「プロテインスキマー」がメインとなります。この記事では、海水水槽で使用されるろ過方式を解説し、また筆者のおすすめのフィルター、プロテインスキマーを紹介していきます。そもそも「ろ過」とは?水槽内の海水は、魚やその他生物(微小生物、バクテリア等...

 

照明については、海水魚飼育をする際の照明でも一部のソフトコーラルの飼育は可能ですが、飼育が難しいソフトコーラルがあったり、飼育はできても状態良く飼育ができない場合が多いので、やはりサンゴ飼育に適した照明を用意するのが無難と言えます。

照明については長くなるので事項で解説します。

 

ソフトコーラルの飼育に最適な照明

ソフトコーラルは基本的にはそこまで強い光を必要としないサンゴなので、蛍光灯LEDメタルハライドランプと、どんな照明でも飼育できることがほとんどです。

しかし、状態良く飼育しようとするとやはりサンゴ飼育に適した照明を選択するに越したことはないのは間違いないです。

以下では照明の種類別に、ソフトコーラルにおすすめの照明を挙げていきます。

蛍光灯

ほとんどのソフトコーラルは蛍光灯での飼育が可能です。

ただし、ウミトサカ系ウミアザミなどはソフトコーラルの中では若干光に対する依存度が強いので、蛍光灯では状態良く飼育ができないことがあるかもしれません。

この場合、白系の明るい蛍光管の数を増やしたり、灯数を増やしたりすることで対応できる場合があります。

ヴォルテス

ヴォルテス ブルー

カミハタ

参考価格:¥8,800

charm:¥4,800amazon:¥4,950

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

ソフトコーラルの飼育におすすめの蛍光灯です。

一般的な直感型蛍光灯ではなく、高照度なスパイラル型蛍光管を採用し、リフレクターも搭載しているので、消費電力の割に明るく、ソフトコーラルの飼育でしたら十分な力を持っているといえます。

~45cm水槽なら1台、60cmなら2台設置するといいでしょう。

ヴォルテスはホワイト球とブルー球があるのですが、光量の必要なソフトコーラル(ウミトサカやウミアザミなど)を飼育する場合は必ずホワイト球を使用しましょう。

また、スターポリプなどの蛍光グリーンのソフトコーラルを飼育する場合はブルー球を使用すると蛍光色が映えてとても美しいです。

ブルー球でしたらLPSも蛍光色を楽しみながら飼育ができるので、ソフトコーラル+LPSの構成でしたらブルー球がおすすめです。

2台設置の場合はどちらもブルー球だと青くなりすぎるのホワイトとブルーを一台ずつ設置するのがいいですね。

90cm以上の水槽は、水深の関係上ヴォルテスでは力不足ですので他の照明を使用します。

LED

LEDも、基本的にはどんなものでも飼育は可能です。

しかし、海水魚飼育用のバータイプのLEDなどでは一部のソフトコーラルが光量不足になる可能性が高いので、状態良く飼育したいのでしたらサンゴ飼育用のLEDを用意するといいでしょう。

コトブキ フラットLEDツイン

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フラットLED 600

コトブキ

参考価格:¥10,800

charm:¥6,200amazon:¥5,873

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

バータイプLEDでしたら最低限このくらいのものは容易するべきです。

2550ルーメンと、光量としてはソフトコーラルを飼育する上で必要十分ですが、サンゴ飼育用に設計されたものではないので、できることなら以下のようなサンゴ飼育用のLEDを使用したいです。

グラッシーレディオ RX122 Reef

GrassyLeDio RX122 Reef

ボルクスジャパン

参考価格:¥-

charm:¥16,800amazon:¥17,291

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

こちらはボルクスジャパンのサンゴ飼育用小型スポットLEDです。

サンゴ飼育用に開発されたものなので、UV球など、様々な波長のLEDが使用され、よりサンゴにとって有用な光となっています。

23Wと省電力ながら、30cm水槽でソフトコーラルを飼育するのに十分なパワーを持っています。

また、このLEDでしたらUV、青系の素子が多く含まれており、LPSの飼育にも適していますので小型水槽でLPSを一緒に飼育するのでしたらおすすめのLEDだといえます。

なお、設置には別途別売りのクリップライト本体が必要です。

AI PrimeHD

AI PRIME HD

AI

参考価格:¥-

charm:¥39,800amazon:¥40,999

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

小型水槽用の高性能LEDです。

非常に高価ですが、出力が55Wもあり、またスマホ操作で全体の出力、LEDの色ごとの出力の調整、タイマーの設定など、様々な設定が任意に行える最近流行しているシステムLEDです。

55Wもの出力があるので、60cm水槽まででしたら十分にあらゆるソフトコーラルを飼育できるパワーを持っています。

90cm水槽にも複数設置で対応が可能です。

また、色温度や照度の調整もできますので、青系の照明を好むソフトコーラルやLPSを飼育する際にも融通が利き、1台であらゆる飼育をこなす万能な照明です。

筆者もこの照明を使用してソフトコーラルとLPSを飼育していますが、非常に状態良く飼育でき、色味の調整ができるのでサンゴが一番綺麗に発色する明るさに調整できるので、性能としては非常に満足しています。

ネックは値段ですね・・・。ただ間違いなく価格以上の価値はあるので、予算に余裕がある方は是非使用してみてください。

Radion G3 PRO

Radion G3 Pro

エコテックマリン

参考価格:¥-

charm:¥135,000amazon:¥125,639

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

こちらも流行のシステムLEDの大型水槽用モデルです。

基本的には90cm以上の水槽での使用となります。150Wの超高出力で、ソフトコーラルには十分すぎる明るさです。もちろんLPSも飼育でき、照明直下ならばSPSの飼育も可能という圧倒的オーバースペックです(笑)

もちろん、専用ソフトによる出力の調整も可能ですので強すぎて困るということもありません。

また、UVを含む様々な波長のLEDを採用しているのでサンゴの成長も大いに期待できます。

ただやはりネックは値段ですね・・・。これ1台で90cm水槽を照らせるので、1台ですっきりさせたい場合や、LPSやSPSなど、様々な種類のサンゴを一緒に飼育したい場合などには非常におすすめです。

メタルハライドランプ

昔からサンゴ飼育に最適な照明として長く使用されるメタハラは、もちろんソフトコーラル飼育にも使えます。

ただし、消費電力発生する熱も凄まじいので、、ソフトコーラルのみを飼育する場合にあえてメタハラを選ぶメリットは少ないです。

基本的にはLPSやSPSと同時に飼育する場合などに採用すべき照明です。

スーパークール115

スーパークール115

ランプネットワーク

参考価格:¥-

charm:¥20,900amazon:¥21,500

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

サンゴ飼育用メタハラ界のスーパースター的存在です。

150Wの高出力と、優秀な波長を備えたマリンブルー球は、サンゴ飼育の最適解などと称賛されるオールマイティな照明です。

基本的にどんなサンゴでも飼育が可能なスペックですのでソフトコーラルはもちろん同時にLPS,SPSも飼育が可能です。

スーパークールは球の種類が豊富ですので、グリーン系の蛍光色のサンゴが多い場合にブルー球を、サンゴの色揚げや成長をお望みならマリンブルー球を選択しましょう。

60cm水槽なら1台、90cm水槽なら2台の設置が望ましいです。

ただやはり消費電力と熱、また値段がネックですのでソフトコーラルの飼育にはオーバースペックで持て余すことがほとんどでしょう。

設置には別途メタハラ用の灯具が必要です。

ソフトコーラル飼育に必要なもの(水流ポンプ)

小型水槽での飼育でしたら、フィルターから発生する水流で十分なことが多いですが、別途水流ポンプを設置することで更に状態良く飼育できることもあります。

自然の海の中では、潮流や海流の影響により絶えず何らかの水流(水の流れ)が発生しています。海水魚やサンゴを飼育する水槽でも、このような自然の水の流れを再現することには様々なメリットがあります。この水流を作り出すための装置が水流ポンプ(サキュレーター)です。この記事では、水流ポンプの必要性と生体別の最適な水流、そしておすすめの水流ポンプについて解説していきます。海水水槽での水流の重要性海水水槽では「水流」が重要であるとよく言われますが、何故水流が重要なのでしょうか? サンゴ礁では常に複雑な水流が発生...

 

特にソフトコーラルやウミアザミなど、いわゆるふさふさ系のソフトコーラルは水流があった方が調子が良くなることが多いので、このようなサンゴを飼育する場合には水流ポンプの設置を考えましょう。

以下はソフトコーラル飼育におすすめの水流ポンプです。

コラリア ナノ 1600

コラリア ナノ1600

hydor

参考価格:¥6,804

charm:¥4,970amazon:¥5,130

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

小型の水流ポンプです。マグネットで設置できるので設置も簡単で、本体が小さめなのであまり目立ちません。

値段も手ごろで、小型水槽におすすめの水流ポンプと言えます。

ただし、水流の出る方向は一定なので、フィルターからの水流にぶつけて乱流を発生させるなど工夫すると、さらに複雑な水流が作り出せ、サンゴの調子も向上します。

45~60cmの水槽におすすめです。

TUNZE ストリーム 6105

TUNZE ストリーム 6105

TUNZE

参考価格:¥44,000

charm:¥38,800amazon:¥38,800

※掲載時の価格です。現在の価格とは異なる場合があります。

 

90cm以上の大型水槽におすすめな水流ポンプです。

この水流ポンプは、水流を作るというよりは、水槽の水を揺らして波を造るといった仕組みの水流ポンプで、水槽全体を淀みなく動かす事が出来るので、サンゴ飼育に非常に適しています。

高品質で有名なドイツ産のTUNZEなので、多少値は張りますが、ベテランの方にも愛用家の多い、ハイクオリティな水流ポンプです。

大型水槽の設置を考えている方は検討してみる価値はあると思います。

ソフトコーラルの維持方法

ソフトコーラルは設備さえ整っていれば、あとは海水魚を飼育するのと同じく定期的な水換えをするだけで維持ができます。

あまりに一緒に飼育している魚が多い場合などは調子を崩しますが、水換えの頻度を上げることで対応が可能です。

基本的に丈夫なサンゴですので、毎週1~2割程度の水換えをしっかりしていれば問題なく飼育ができるはずですので、それでも調子が悪い場合などは機材を見直すべきです。

ソフトコーラルが飼育できないとLPSやSPSなど他の種類のサンゴも飼育できない場合が多いです。

逆に、ソフトコーラルが順調に維持できていればLPSやSPSの飼育ができる可能性が高いので、ソフトコーラルを水槽の指標にすると良いです。

水換えについては以下の記事で詳しく説明しています。

アクアリウム、海水水槽を維持していく上で水換えは避けては通れないメンテナンスのひとつです。この記事では、水換えの方法、手順や必要な道具などについて解説していきます。水換えをする意味そもそもアクアリウム、海水水槽で水換えをする必要ってあるの?と思う方がいるかもしれません。結論から言ってしまうと、水換えは海水水槽を維持していく上で必ず必要になります。理由は様々ですが、一般的によく言われる理由が以下の通りです。 ①硝酸塩を除去するため海水水槽では、フィルターやライブロックに住むバクテリアの力を借りて...

 

まとめ

ソフトコーラルの飼育方法や必要設備について知ることができたでしょうか?

ソフトコーラルは初心者向けのサンゴとよく紹介され、実際飼育が容易な種も多いですが、状態良く飼育しようと思うと、LPSなどもう少し水質条件が厳しいとされるサンゴと同レベルの環境を要求します。

ですので、海水魚を飼育する設備でそのまま飼育することもできることはできますが、それはあくまで”できる”に過ぎないということを理解しておく必要があります。

しかし、サンゴを飼育する場合にソフトコーラルのみを飼育するということは少なく、大抵の場合、LPSやSPSなど他の種のサンゴと同時に飼うことが多いので、飼育環境もどちらかというとLPSやSPSに合わせた良質な環境となっていることが多いので、こんな記事を書いてから言うのも何ですが、ソフトコーラルの飼育方法というのは需要の少ないテーマかもしれませんね(笑)

とりあえず何でもいいから簡単なサンゴを飼育してみたいという方や、海水魚を飼っている水槽にサンゴを追加してみたいといった、サンゴ飼育ビギナーの方の参考になればと思います。

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  1. ここ 2017.05.10 4:55pm

    海水魚初心者でこちらのサイトに流れてきました。
    とても勉強になりました。
    有難う御座います。

    • orifta 2017.05.12 4:44pm

      はじめまして、管理人のoriftaです。
      そう言って頂けると嬉しいです。また何かわからない事などございましたらブログまたはTwitterで気軽にお声がけ下さい。